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"<5月9日>(月) ○二日連続で焼肉屋に行ってしまった。今宵はサラリーマンの聖地、新橋の店である。今日のお店は、「見習い」という名札をつけた店員が、片言の日本語で「コチラ、ポン酢ダレでお召し上がりくださ..."

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“<5月9日>(月)

○二日連続で焼肉屋に行ってしまった。今宵はサラリーマンの聖地、新橋の店である。今日のお店は、「見習い」という名札をつけた店員が、片言の日本語で「コチラ、ポン酢ダレでお召し上がりください」と語りかけてくる、まことに由緒正しい焼肉屋であった。

○ちなみに今日のコース料理では、ユッケは注意深く外されていて、「コチラ、その代わりのサービス品の上カルビです」とのことであった。確かに今のこの時 期、ユッケでお腹を壊すお客が出てしまった日には、命に別状がなくても大ニュースとして取り上げられてしまうであろう。単独店舗でやっている柏の「くら ちゃん」ならともかく、チェーン店を経営する焼肉屋には出来ない相談であるに違いない。

○それにしても「牛角」あたりが出来た頃から、焼肉の価格破壊が進んだものである。回転寿司の登場が鮨の価格破壊をもたらしたのと少し似ているが、回転寿 司というのは、あれはあれで衛生面には気を使っている。その点、今回の「えびす屋」というチェーン店は、仕入れが100%ネット経由だったとか、肉の歩留 まり率が100%であったとか、食品業界では信じられない話がテンコ盛りである。あの経営者、肉のコワさを知らなかったとしか思えない。

○ちなみに大型連休の後半、ワシは富山の実家に帰っていたのだが、最初はローカルニュースだった「えびす屋」がどんどん全国区に出世してゆき、最後は高岡 市出身の妙な若社長の土下座会見に至った過程には、大いに驚かされたものである。「たいへん、ご迷惑をおかけいたしました。心より、お詫び申し上げま す」(棒読み)というお詫びスタイルがスタンダードになっている今日においては、あれはなかなかに見上げた根性といえるかもしれない。でも、人が死んでい るのであるから洒落では済まぬのである。

○そもそも焼肉というのは贅沢な食い物である。ワシも学生時代には、とてもコワくては入れなかったものである。社会人になって月給を取るようになり、初め て赤坂の「漢江」という店に入って一皿500円のカルビを注文したときは、「よくぞ大人になりにけり」といった風情があった。その点、韓国焼き海苔以外の メニューが一皿100円ではチト拙かろう。特にユッケが280円では、財布には優しいけれどもお腹に優しくないかも知れぬ。でもって、アンタ、財布とお腹 のどっちが大事なのよ。

○「想定外」という言葉が良く使われる昨今である。その一方で、「想定外をいちいち考えていたら、怖くて何も出来なくなる」というのも事実であろう。こん な世の中で、リスクを避けて生きていくためには、「高度な常識」が必要であろう。ナマ肉を我慢するも良し、安過ぎるお皿を敬遠するも良し。ベースは自己責 任でありますよ。「絶対の安全」なんてものは、求めてはいかんのです。”

- かんべえの不規則発言 (via fmfy)

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