自動車メーカーのマツダは、世界で初めて実用化に成功したロータリーエンジンを搭載した車の生産を、来年で終了すると発表しました。しかしマツダでは、ロータリーエンジンの研究・開発は今後も継続するとしています。
ロータリーエンジンは、ピストンが往復する通常のエンジンとは違って、三角形のローターが回転し小型ながら出力が高いのが特徴で、マツダが世界に先駆けて実用化に成功しました。マツダではこのエンジンを搭載した車を昭和42年に発売して以来、主力車種のファミリーカーやスポーツカーに採用し、これまでにおよそ200万台を生産してきましたが、通常のエンジンより燃費が悪かったことから、石油ショックをきっかけに生産台数は減りました。このためマツダでは、平成15年に発売したスポーツカーの「RX-8」に、燃費を改善したり排気ガスに含まれる有害物質を減らしたりした新しいロータリーエンジンを搭載しましたが、去年の販売台数は国内外合わせて2800台余りまで落ち込んでいました。このためマツダは、7日、「RX-8」の生産を来年6月で終了すると発表し、ロータリーエンジンを搭載した車は姿を消すことになりました。しかしマツダでは、ロータリーエンジンの研究・開発は今後も継続するとしていて、独自の技術のほかのメーカーへの供与も含めて、どのような形で存続の道を探るのか、注目されています。
”- マツダ ロータリー車生産終了へ NHKニュース