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- 「原子力選挙」で環境政党が圧勝:日経ビジネスオンライン (via kanose)
だが事故の直後ドイツ人たちは、自分たちの国土や食料が汚染されていることにすぐには気づかなかった。ソ連政府が当初事故に関する情報を、外国政府に十分に伝えなかったからである。はじめのうち、スウェーデンなどで放射線量が上昇していることがマスコミによって伝えられたが、西ドイツ政府が初めて国民に注意をよびかけたのは、事故から9日も経った5月5日だった。それまでは政府の発表がなかったために情報が混乱し、市民も「子どもを砂場で遊ばせない方がよい」などという噂や新聞報道に振り回された。
私の友人Wさん は、当時ミュンヘンに住んでいた。「はじめのうちは確かな情報が少なかったので、不安でした。まさか原発から1000キ ロメートル以上も離れた所で放射能汚染が見つかるとは、想像もできませんでした」と語る。
しかし中には、秘かに情報をキャッチして子どもを外国へ避難させるドイツ人もいた。Xさんは当時ある大手兵器メーカーで働いていた。軍需産業は日頃からドイツの諜報機関と密接に連絡を取りあっている。Xさんは、諜報機関で働く知人から「チェルノブイリ原発からの放射能がドイツにも降下している」と聞かされて、政府の正式発表前に子どもと妻を南イタリアへ「疎開」させている。
”- 「原子力選挙」で環境政党が圧勝:日経ビジネスオンライン (via kanose)