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- 福島第1、廃炉は放射線対策がカギ :日本経済新聞
東京電力福島第1原子力発電所の廃炉に向け、東芝や日立製作所など関連企業が動き出した。廃炉にはいくつもの複雑なプロセスが必要。事故で燃料棒が損傷している場合には作業時間も長引くとみられ、一筋縄ではいかない可能性もある。
廃炉が決まった原子炉では、まず核燃料が入っている頑丈で分厚い金属製の圧力容器から燃料棒を取り出し、冷やしてから貯蔵する。圧力容器も放射線レベルと温度を下げるため10年ほどそのまま保管する。その間に原子炉以外の設備や建物の撤去を進める。
放射線による汚染がもっともひどい圧力容器や配管、コンクリートの処理には特に注意が必要だ。圧力容器は水中でレーザー光を当てて分解する 特殊技術を使う。作業者の安全を守るため、自動化と放射性物質の飛散を抑える方法がカギを握る。通常は運転停止から作業完了までに約20年かかるとされ る。
国内の商業原発では1998年に停止した日本原子力発電の東海発電所(出力16万6000キロワット)が廃炉作業中で、3年後にも原子炉本体の解体に着手する予定。廃炉費用は出力110万キロワットの標準的な原発で約500億円(廃棄物処理を除く)といわれる。
- 福島第1、廃炉は放射線対策がカギ :日本経済新聞