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- 「銀行は東電の債権放棄を」枝野発言に 資源エネ庁長官が「オフレコ」で漏らした 国民より銀行、株主という本音 「私たちの苦労はなんだったのか」とポロリ | 長谷川幸洋「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社] (via igi)
私がもっと驚いたのは、細野の隣りに座った官僚の次の発言である。
「株式を100%減資して東電を法的整理すべきではないか、という議論があるのは承知している。ところが、もしも被害の全容がはっきりしていない現段階で、法的整理してしまうと、その時点で債権債務が確定してしまい、その後、新たに被災者は賠償債権を請求できなくなってしまうという問題がある。だから法的整理はとらないのです」
あまりに馬鹿げた発言なので、私は質問する意欲もなくなってしまった。いったい、なんのために特別立法しようとしているのか。
本来であれば、電力の安定供給を続ける一方、被災者には納得出来る補償をし、かつ国民負担を最小化するためだ。ところが、既存の法律の枠組みの中で法的整理すると賠償請求できなくなるから、法的整理はしない、という。
それなら被災者に十分な補償をしながら、かつ株主や銀行にはしっかり負担をしてもらう新しい法的枠組みをつくればいいのだ。そういう枠組みをつくるために、国会と国会議員がいる。国会はオールマイティである。
「いまの法律の中で整理すると、不利益が生じる」というなら「不利益が生じないような新しい法律」をつくればいい。そういう法的準備をするために、官僚がいるのではないか。こういう屁理屈にもならない理屈を唱える官僚がいるのには本当に驚いた。
もしも、官僚が目の前にいた論説委員たちをだまくらかすために、こういうトンデモ論を吐いたのだとしたら、それは「論説委員たちが馬鹿にされた」という話である。
そうではなく、もしも本当に心の底から屁理屈が正しい理屈だと思っていたのだとしたら、それは官僚の基本的能力や発想、心構えが文字通り、とんでもなく劣化したという話である。
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