CALVIN WOODWARD 記者による2011-5-5記事「Inside bin Laden’s lair with SEAL Team Six」。
特派員の Sagar Meghani によるとビンラディン邸で殺された5人のうち1人だけが武装しており、Navy SEALs に発砲してきたという。※つまり暗殺を恐れて近辺に武器を置かせていなかった。自分の身辺警護を他人(パキスタン)に委ねた時点でビンラディンの運は窮ったわけか。
ビンラディンは頭に1発、胸に1発喰らっていた。
※写真では額に1つの弾痕しかなく、不思議に思っていたが、すると初弾は胴体であって、頭部の1発はトドメを刺したものか。SASのように顔面に2発だと、識別しにくくなるからな。明かにビンラディンは胸をはだけた格好で寝室に居たのだろう。だから確信を持って「道具外れ」を狙えたのか。
邸宅からは、ビンラディンの死骸以外は、誰1人、連行されたり回収されていない。
いくつかの反対情報も出ているが、どうもこの作戦は pure kill mission だったと思われる。つまり生きたまま捕獲するつもりは最初から無かった。
オバマがパネッタにゴーサインを出した。パネッタは在アフガンのJoint Special Operations Commandの長、William McRaven提督に命令した。「ビンラディンを殺れ。もし奴がそこにいなかったら、ずらかれ」。
ティーム・シックスの隊員たちは、いずれも、アフガンで2〜3度も実際の「夜襲」をやり、経験値は十分だった。
邸宅の the second and third floors にはビンラディンと彼の秘密の家族が住んでいることは偵察で確認していた。the first floorには今回のタレコミ屋がいた。ビンラディンから伝令使として信頼されていたそのタレコミ屋は1軒のゲストハウスに兄弟と一緒に暮らしていた。
シールズ隊員を乗せた2機のブラックホークは、アフガン内のBagram Air Base を発進。パキスタン国境の直前で、Jalalabad に降りて給油した。
そこから Abbottabad に向かった。
軍都であるので、夜中にヘリの音がしたって、誰も驚かなかった。
思いもよらぬ事態。計画では、1機は邸宅屋上に隊員をラペリングで降下させ、他の1機は塀の内側の庭に降着して隊員を降ろすことにしていた。
ところがこの夜のブラックホークは重すぎた。標高が高く、しかも大気の気温も高かったので、空気が薄すぎて、ホバリングができず、2機とも庭に着陸するしかなくなったのだ。そして1機はハードランディングになってしまった。
25人の特殊部隊員は庭に展開した。
すると1人の伝令使(チクリ屋とは別人)が彼らに発砲してきた。特殊部隊員はそいつを射殺した。この銃撃戦で女が1人、死んでいる。
邸宅内には少なくも24人以上の女子供がいたようだ。
オバマ大統領はCIAのコマンドセンターで、隊員がヘルメットにつけていたビデオカメラからの生中継を見ていたと考えられる。
隊員は邸宅の家屋に辿り着く前に3重もしくは4重の塀を物理的に乗り越えねばならなかったはずだが、その方法(たとえば梯子をかけたのか、爆破孔をあけたのか)について、パネッタは、公表していない。
家屋に到達すると、シールズはいくつかのドアを銃撃によって開けた。
屋内では、伝令使の兄弟1人を射殺し、それから、ビンラディンの息子を階段で射殺した。
階段を昇ってついに third floor room の1室に突入。
ビンラディンの妻が、その夫の名前を叫びながら SEALs の方に突進してきた。隊員は彼女のふくらはぎを射った。
この女が「自爆ヴェスト」を着こんでいないかどうかを確認した隊員は、女を遠ざけた。果たして本当にビンラディンの妻だったかどうかは、定かではない。
初弾はビンラディンの胸に命中。2弾目はビンラディンの左目の上に当たり、後ろへ抜けるときに頭蓋骨の一部をふっとばした。
この弾丸が、1人の隊員から発射されたのか、2人もしくはそれ以上の隊員から発射されたのかは、公表されていない。
隊員たちはただちに、アルカイダの犯罪証拠の押収にかかった。
隊員たちは、故障した1機のヘリを爆破した。いくらなんでもこれで町に居るパキスタン軍は異常事態に気付いたはずだ。住民もベッドから飛び起きただろう。
邸内に居た非戦闘員多数は、頑丈なプラスチック製の紐状簡易手錠で縛り上げて放置した。
作戦の10日前の検討会議では、バックアップ用のヘリはパキ国境外の空中で待機させるということになっていた。オバマは、それでは隊員の救出に間に合わなくなるおそれがあると懸念し、2機のチヌークをパキ領空に同時に進入させておくことになった。
チヌークには2機ともに、バックアップ隊員たちも乗せていた。そして今回は、ブラックホークがハードランディングしたと分かった段階で、1機のチヌークが急派され、それは邸宅の庭に着陸している。
ブラックホークとチヌークは、最終的に、アラビア海の北を遊弋している空母『USS Carl Vinson』に着艦した。
ヘリがパキ空域を出た直後にアメリカ政府はパキ政府に、何事が起きたかを連絡した。統合参謀本部議長は、カウンターパートであるパキ軍の参謀総長に電話した。
そして世界のほとんどの人が事件を知った頃には、ビンラディンの死体は水葬に付されていたのである。
”- Podcast28_Military_News_Blog: ●知内の「こもれび温泉」は良かったっす。晩飯は矢不来の香華。【2011-5-6作文】 (via ginzuna)