“神山
僕は監督だから映像そのものが主役である時代をいつも取り戻そうと思っています。これもOVAの時に一瞬あったんだけど、敗れ去りました。デジタル化された時には個人作家が作品を作れる可能性が広がって、そこに挑んだけど無理でした。そうしたなかでパッケージがだんだん売れなくなって来ました。
そうした時に、それでもやっぱり映像が主人公であってほしいとの思いから、作品を語る幅を持たせれば、映像がまた主役になるはずだという発想を持ちました。
映像の外のことを一生懸命やっていると、一見は映像そのものが主役じゃないビジネスに手を広げているように見えるかもしれない。けれど、「あの携帯欲しいよね」という会話で、結局『東のエデン』を語ってくれているわけです。
作品を語るには何かきっかけがいるんです。そこで作品のこと以外でも語れるようにした方がいいじゃないかと、いろいろ仕掛けをした。これもタイアップではないけど、僕が好きなオートバイを出すとか、(キャラクター原案の)羽海野チカさんが好きな洋服を出すとか意図的にすることで、それに気付いた人が、「あれってどこどこのメーカーのだよね」と、作品以外のことを語りながら、でもそれは作品を中心に語ってくれている。
AA
作品が中心核になってどんどん広がっていくということですよね。
神山
そうですね。例えば僕の作品じゃないけど、『けいおん!』は、もっと上手くそれを成功させているんじゃないかな。主人公の持っている楽器を買いたいとか、使ったペンを買いたいというのは、スタッフが感覚でそれをやっているところがすごいんですね。”
- STEVE N’ STEVENはアニメ業界に何をもたらすのか 後編 (via akiyoshi)
僕は監督だから映像そのものが主役である時代をいつも取り戻そうと思っています。これもOVAの時に一瞬あったんだけど、敗れ去りました。デジタル化された時には個人作家が作品を作れる可能性が広がって、そこに挑んだけど無理でした。そうしたなかでパッケージがだんだん売れなくなって来ました。
そうした時に、それでもやっぱり映像が主人公であってほしいとの思いから、作品を語る幅を持たせれば、映像がまた主役になるはずだという発想を持ちました。
映像の外のことを一生懸命やっていると、一見は映像そのものが主役じゃないビジネスに手を広げているように見えるかもしれない。けれど、「あの携帯欲しいよね」という会話で、結局『東のエデン』を語ってくれているわけです。
作品を語るには何かきっかけがいるんです。そこで作品のこと以外でも語れるようにした方がいいじゃないかと、いろいろ仕掛けをした。これもタイアップではないけど、僕が好きなオートバイを出すとか、(キャラクター原案の)羽海野チカさんが好きな洋服を出すとか意図的にすることで、それに気付いた人が、「あれってどこどこのメーカーのだよね」と、作品以外のことを語りながら、でもそれは作品を中心に語ってくれている。
AA
作品が中心核になってどんどん広がっていくということですよね。
神山
そうですね。例えば僕の作品じゃないけど、『けいおん!』は、もっと上手くそれを成功させているんじゃないかな。主人公の持っている楽器を買いたいとか、使ったペンを買いたいというのは、スタッフが感覚でそれをやっているところがすごいんですね。”
- STEVE N’ STEVENはアニメ業界に何をもたらすのか 後編 (via akiyoshi)