東日本大震災で中国の大連から宮城県に派遣されていた中国人実習生を津波の被害から救った会社の役員に感謝して、関係者を支援しようと、大連市が基金をつくりました。
宮城県女川町では、津波の被害を受けた際、水産加工会社の役員の佐藤充さんが中国の大連から派遣されていた技能実習生20人を高台に避難させたあと、行方不明となり、その後、遺体で見つかりました。中国・大連市トップの夏徳仁書記は26日、中国駐在の丹羽宇一郎大使と会談し「佐藤さんは、命をかけてまで中国人実習生を救ってくれた。感謝の気持ちを表すものとして基金をつくった」と述べました。基金の金額などは明らかになっていませんが、基金は佐藤さんの家族や会社など関係者を支援するために使われるということです。佐藤さんの行動は、震災直後から中国国内で大きく伝えられ、「感動した」などという反響とともに、大連市の内外で佐藤さんの関係者へ義援金を送ろうという動きが広がっています。