東日本大震災:被災地で使うオフロード車の訓練を公開 - 毎日jp(毎日新聞)
ダイムラーAGグループが被災地に提供するメルセデス・ベンツのオフロード用作業車両の訓練が21日、三菱ふそうトラック・バス喜連川研究所(栃木県さくら市)で報道陣に公開された。
訓練では、多目的作業車の「ウニモグ」やトラックの「ゼトロス」が深さ80センチ、長さ15メートルの水路を時速25キロで走りきったり、オフロード車の「Gクラス」が凹凸の激しい路面を走り、悪路での走行性の良さを発揮した。
ウニモグは悪路での走破性が高く、水深120センチでも走行でき、04年のインド洋大津波や10年のスマトラ沖大地震の被災地でも使用され、今回は4台が送られる。ゼトロスは08年発表。建設現場や探査など悪路で使用するためのトラックで、六輪駆動モデル1台と四輪駆動モデル7台の計8台が日本の災害現場では初めて使用される。Gクラスも、日本に輸入されていない3リットルのディーゼルエンジンを搭載した車両8台を用意。ダイムラーは、三菱ふそうトラック・バスが提供する小型トラック「キャンター」30台と合わせ、計50台を日本財団を通じて被災地の自治体やNPOなどに提供し、復興の一翼を担うことになっている。
ゼトロスの六輪駆動モデルなど数台には、ドイツのベンツの従業員たちが「ともに歩もう」「がんばれ東北」といったメッセージを書き込んだ。訓練前には、ダイムラーAGのアルバート・キルヒマン日本代表やメルセデス・ベンツのニコラス・スピークス社長らも車体にメッセージを書き込んでいた。【米田堅持】