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"5.やくざは応対者のいったことをまとめる。 怒鳴られて怒鳴り返す訳にはいかないので、応対者はまた理をつくして説明する。説明するしかないのである。やくざの人はそれを聞く。やくざの人はプロなので、ちゃんと応..."

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5.やくざは応対者のいったことをまとめる。 怒鳴られて怒鳴り返す訳にはいかないので、応対者はまた理をつくして説明する。説明するしかないのである。やくざの人はそれを聞く。やくざの人はプロなので、ちゃんと応対者がするくらいの説明は知っているのだが、この場では知らないことにしておかなくてはならないので、ちゃんと聞くのである。聞いて「おまえのいうのは、これこれこういうことやろ」と、応対者の説明をまとめる。この「まとめ」は、やくざの人の力量がでるところで、100%正解のまとめをしてしまう人もいれば、50%くらいしか的を得てない場合もある。多分いちばん効果的なのは80~90%くらい、概ね正解なのだが違うところもある、しかしだいたい合ってるのでそれをわざわざ指摘するには及ばないだろう、という「まとめ」であろう。応対者は「そうです、その通りです」と言わざるを得ない。

6.やくざは言葉尻をとらえる。 こうして「説明」→「まとめ」がしばし繰り返される。その後、突然「おかしいやないけ!おまえ、さっき、こう言うたやないか!」とやくざの人は来るのである。「こう言うた」内容は、応対者が説明した言葉だけでなく、当然やくざの人がまとめた「まとめ」も含まれる。「まとめ」に若干おかしいところがあったとしても、それを指摘せずに先に進んでしまえば、応対者もそれを承認したことになり、承認したことなら「言ったも同然」なのである。もっというと、応対者が説明した事項でも、やくざの人の「まとめ」に含まれてなければ、それは「言ったことにならない」のである。「おれがこれこれこう言うたとき、お前『そうです』言うたやないけ」なのである。

8.やくざは脱線する。 やくざの人は論理的な矛盾や単なる言い間違いを逃さない。逃さないだけでなく、しつこく追及する。「『つもり』?お前、いま『つもり』言うたな。おう、確かに聞いたぞ。『つもり』って、何え?お前はそういう『つもり』かもわからんけど、そんなもん、俺には全然わからんやないけ。『つもり』いうのはな、『実際はそうでないのに、そうであるかのような気持ち』ちゅうことや。辞書引いてみ、ボケ。大の男がわざわざ時間さいて、大事な話しに来てるちゅうのに、お前『つもり』言うのけ!?そんないいかげんな、曖昧なこという奴に、大事な話ができるけ!」 と、「つもり」だけで30分くらいやるのである。その間、本題に話をもどそうとしても、がんとして受け付けない。「『つもり』が先じゃ。1段がないのに2段があるけ!人間、何でコミュニケーションすんねん?言葉やろ!その言葉ないがしろにして、何で話が先進むんじゃ!」である。



- やくざの仕方 (via otsune)

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