“
- ロジェ・カイヨワ『聖なるものの社会学』(内藤莞爾 訳) - つれづれ (via ginzuna)
ヒトラーは、もし会合が日曜日の朝開かれたら、それが失敗することを知っていた。こんな場合、聴衆となんの接触もえられなかったことを告白している。そしてかれは、その理由にすぐ気がついた。日曜日の朝は、大衆の精神がはつらつとしている。だからかれの議論を吟味して、その弁論に反対するのだ、というのである。
そこでかれは夜、それもなるべくおそくなってから、話しかけるようになった。つまり身体も知性も疲れはて、最低限の防禦しかできないときをねらった。
”- ロジェ・カイヨワ『聖なるものの社会学』(内藤莞爾 訳) - つれづれ (via ginzuna)