Quantcast
Channel: Shiitake's tumblr.
Viewing all articles
Browse latest Browse all 46471

"  改正臓器移植法の施行で、小児の臓器提供に道が開かれて約9カ月、関東甲信越地方の病院で12日朝、脳死と判定された10代前半の小児の家族が提 供に同意し、国内初の小児からの臓器提供が実現する。移植を待つ..."

$
0
0

 改正臓器移植法の施行で、小児の臓器提供に道が開かれて約9カ月、関東甲信越地方の病院で12日朝、脳死と判定された10代前半の小児の家族が提 供に同意し、国内初の小児からの臓器提供が実現する。移植を待つ子どもたちには新たな希望となる半面、小児の脳死判定の難しさなどを巡って医療界でも意見 が分かれる中での第一例に、識者や移植関係者からはさまざまな声が上がった。

 日本小児科学会会長の五十嵐隆・東京大病院小児医療センター長は「まずは提供されたお子さんの人権をしっかり担保することが最優先だ。小児からの 初の提供で、医療関係者はいつも以上に慎重に対応したと思う。さまざまな意見があることは承知しているが、移植を必要としている人もいれば、今回のように 提供に応じた方もいる。提供者の善意を有効に生かしてほしい」と評価する。

 臓器移植患者団体連絡会の見目政隆幹事も「賛成、反対などいろいろな意見がある中で、家族が苦渋の思いで決断されたと思う。15歳未満の最初の事例で、いろいろ騒がれるだろうが、その意思が尊重されるようそっと見守ってほしい」と、家族の心情を思いやった。

 ※(ぬで)島次郎・東京財団研究員(生命倫理)は「10歳以上なら本人の考え方もだいぶしっかりしている。本人の脳死移植に対する考え方を家族が どの程度把握していたか、特に提供者になることを拒否していなかったことを確認できていたかどうかが大事だ。また、脳死の原因となった交通事故の事件性の 有無などを、警察がどのように調べたのか、今後検証すべきだ」と話す。

 一方、田中英高・大阪医科大准教授(小児科学)は「小児の場合、脳死判定が100%確実ではないことや、判定後も1~2カ月生きる可能性があるこ となどの情報がまだ十分に伝わっていない。子どもが意思決定や意思表明するための環境整備がまだまだ必要だ。15歳未満の子どもでも、普段から脳死につい て家族で話し合うことが望ましい」と指摘した。

 「臓器移植法を問い直す市民ネットワーク」の川見公子事務局長は「親が子どもの死を早める決断をすることになるので、基本的に子どもからの脳死移 植はするべきでない。家族に対して医師や臓器移植コーディネーターからどのような説明があったのか、どのような救命がされたのか、虐待の有無をどのように 確認したのかなど、詳しい過程を公表してほしい」と話した。(※は木へんに勝)【須田桃子、中西拓司、林田七恵、奥山智己】



- 脳死判定:「そっと見守って」小児の臓器提供 - 毎日jp(毎日新聞)

Viewing all articles
Browse latest Browse all 46471

Trending Articles